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相続・贈与と不動産

相続専門の弁護士・税理士の選び方

ブイ レ クアンブイ レ クアン公開日:2026年3月2日
相続専門の弁護士・税理士の選び方

外国人が日本で相続手続きを進める際の弁護士・税理士の選び方を徹底解説。相続に強い税理士の見極め方7つのポイント、費用相場、外国人特有の注意点、専門家の探し方まで、相続専門家選びに必要な情報をすべてまとめました。

相続専門の弁護士・税理士の選び方|外国人が日本で安心して相続手続きを進めるために

日本で不動産を所有する外国人にとって、相続は避けて通れない重要な問題です。日本の相続法や相続税制度は複雑であり、特に国際相続が絡む場合は、専門家の助けなしに手続きを進めることは困難です。しかし、「どの専門家に相談すればいいのか」「弁護士と税理士の違いは何か」「費用はどのくらいかかるのか」と悩む方も多いのではないでしょうか。

この記事では、外国人が日本で相続手続きを進める際に頼るべき相続専門の弁護士・税理士の選び方を徹底解説します。適切な専門家を選ぶことで、相続税の節税はもちろん、トラブルの防止や手続きのスムーズな進行が可能になります。

弁護士・税理士・司法書士の役割の違い

相続に関わる専門家には主に弁護士税理士司法書士の3つがあります。それぞれ得意分野が異なるため、自分の状況に合った専門家を選ぶことが大切です。

専門家主な役割得意分野費用目安
弁護士遺産分割の紛争解決・法的交渉相続トラブル・遺言無効訴訟・遺留分請求相談料:30分5,000〜10,000円、着手金:20〜50万円
税理士相続税の申告・節税対策相続税計算・申告書作成・税務調査対応遺産総額の0.5〜1.5%
司法書士不動産の名義変更(相続登記)登記手続き・戸籍収集・法定相続情報一覧図6〜15万円程度
行政書士相続関連書類の作成遺産分割協議書・戸籍の取得代行3〜8万円程度
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弁護士は相続人間でトラブルが発生している場合に必要になります。税理士は相続税の申告が必要な場合に不可欠です。司法書士は相続登記の義務化に伴い、不動産の名義変更を行う際に必須となります。

相続に強い税理士を選ぶ7つのポイント

相続税を専門とする税理士は全国的にも少なく、多くの税理士は企業の決算や会計を主な業務としています。そのため、相続税申告を依頼する際は、以下の7つのポイントで見極めることが重要です。

1. 相続税申告の実績数を確認する

最も重要なのは年間の相続税申告件数です。年間50件以上の実績がある税理士事務所であれば、さまざまなケースに対応できる経験があると判断できます。税理士法人チェスターによれば、実績数は税理士選びの最重要ポイントとされています。

2. 担当者個人の経験を確認する

大手税理士法人であっても、実際に自分の申告手続きを担当する人が誰なのかを確認しましょう。事務所全体の実績が多くても、担当者が経験不足では意味がありません。円満相続税理士法人も、担当者個人の実績確認の重要性を指摘しています。

3. 報酬体系が明確であること

相続税申告にかかる税理士費用の相場は、遺産総額の0.5〜1.5%です。報酬額をはっきりと公開していない事務所や、極端に安い料金設定の事務所は避けた方が安全です。相続税理士マップでは、5社の料金表を比較して相場を詳しく解説しています。

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4. 二次相続まで考慮した提案ができるか

優れた相続専門税理士は、一次相続の税金だけでなく、二次相続の税金、相続人にかかる所得税社会保険料まで網羅した上で最適な提案を行います。目先の節税だけでなく、長期的な視点でのアドバイスが受けられるかどうかを確認しましょう。

5. 社内チェック体制が整っているか

申告書を作成した後のチェック体制がどのようになっているかも重要です。複数の税理士によるダブルチェック体制がある事務所は、ミスのリスクが大幅に減ります。

6. 不動産評価の知識があるか

不動産を含む相続の場合、相続税の計算において土地の評価方法が節税に大きく影響します。路線価方式や倍率方式に精通し、土地の形状や利用状況に応じた適切な減額が可能な税理士を選びましょう。

7. 税務調査への対応力

相続税申告後に税務調査が入る可能性があります。税務調査の対応経験が豊富で、事前に調査リスクを最小限に抑える申告書を作成できる税理士が理想的です。

外国人が相続専門家を選ぶ際の特別な注意点

外国人が日本で相続手続きを進める場合、日本人のケースとは異なる特有の課題があります。

言語対応ができる専門家を選ぶ

相続手続きは専門用語が多く、日本語だけでのやり取りでは正確な意思疎通が困難な場合があります。外国人向けの税理士を探す際は、英語やその他の言語に対応できる事務所を選ぶことが重要です。東京を中心に、外国人クライアントに対応する税理士事務所は増えています。

国際相続に精通しているか

外国人の相続では、日本と母国の法律が同時に適用される国際相続の問題が生じます。どちらの国の法律が優先されるのか、二重課税の回避はどのように行うのかなど、国際的な知識を持つ専門家が不可欠です。

必要書類の取得サポート

外国人が日本で相続する場合、特有の必要書類が求められます。母国での書類取得の手配や、アポスティーユ(公印確認)の手続きなど、国際的な書類対応のサポートができる専門家を選びましょう。

在留資格への影響を理解しているか

相続した不動産や財産が在留資格に影響を与える可能性があります。在留資格に関する知識も持つ専門家であれば、より安心して相談できます。

費用の相場と見積もりの取り方

相続専門家への依頼費用は、ケースの複雑さや遺産総額によって大きく異なります。以下は一般的な費用相場の目安です。

遺産総額税理士報酬の目安加算される要素
5,000万円以下20〜30万円土地評価:5〜15万円/筆
5,000万円〜1億円30〜60万円相続人が複数:基本報酬の10〜20%加算
1億円〜3億円60〜120万円非上場株式の評価:15〜30万円
3億円〜5億円120〜200万円外国財産の申告:20〜50万円加算
5億円以上個別見積もり税務調査対応:別途10〜30万円

外国人の場合、外国語での対応や国際相続の複雑さにより、通常よりも20〜50%程度高くなることがあります。Leo Wealthによると、外国人向けの相続税申告報酬は最低でも20万円以上が目安とされています。

見積もりを取る際のポイント

  • 最低3社から見積もりを取る:料金とサービス内容を比較しましょう
  • 初回相談が無料かどうかを確認:多くの事務所が初回無料相談を実施しています
  • 追加費用の有無を明確にする:土地評価や二次相続シミュレーションなどの費用が別途かかるかどうかを確認します
  • 報酬の支払いタイミング:着手金と成功報酬のバランスを確認しましょう

相続相談のベストタイミング

相続の相談は、問題が発生する前に行うのが理想的です。特に以下のタイミングでの相談をおすすめします。

生前対策として

不動産を購入する段階から、将来の相続を見据えた対策を講じることが可能です。不動産の生前贈与信託を活用した承継など、早めの対策によって大幅な節税が実現できます。

相続発生後は早めに

相続税の申告期限は、被相続人の死亡日から10ヶ月以内です。この期間内に財産の調査、評価、遺産分割協議、申告書の作成をすべて完了させる必要があります。特に外国人の場合は書類の取得に時間がかかることが多いため、死亡後2〜3ヶ月以内に専門家への相談を開始することをおすすめします。

相続放棄を検討する場合

相続放棄は、相続の開始を知ってから3ヶ月以内に家庭裁判所に申述する必要があります。この期間はあっという間に過ぎるため、相続放棄を検討する場合は速やかに弁護士に相談しましょう。

専門家を探す具体的な方法

信頼できる相続専門家を見つけるための具体的な方法をご紹介します。

インターネットで探す

弥生株式会社の税理士検索サービス相続税サポートセンターなどのポータルサイトを利用すると、地域や専門分野で絞り込んで検索できます。外国人の場合は「外国人対応」「English available」などのキーワードで検索するとよいでしょう。

紹介を利用する

不動産を購入した際の不動産会社や、取引のある金融機関からの紹介も有効な手段です。実際に利用した人からの口コミや評判は、信頼性の高い情報源です。

専門家団体に問い合わせる

各地の弁護士会や税理士会に問い合わせると、相続を専門とする会員を紹介してもらえる場合があります。外国人向けの法律相談を行っている弁護士会も多いため、まずは問い合わせてみましょう。

無料相談を活用する

多くの自治体では、定期的に無料の法律相談や税務相談を実施しています。また、税理士法人や弁護士事務所の初回無料相談を利用して、複数の専門家と面談し、相性や専門性を確認することをおすすめします。

よくある質問(FAQ)

Q: 弁護士と税理士のどちらに先に相談すべきですか?

A: 相続人間でトラブルがない場合は、まず税理士に相談しましょう。相続税の申告が必要かどうかの判断や、節税対策のアドバイスを受けられます。相続人間で揉めている場合や、遺言書の有効性に疑問がある場合は、弁護士への相談が先です。

Q: 外国人でも日本の相続税を払う必要がありますか?

A: はい。外国人でも日本に住所がある場合、日本の相続税が課税されます。さらに、日本国内の財産だけでなく、海外の財産も課税対象となります。詳しくは外国人の日本不動産相続の基礎知識をご覧ください。

Q: 相続税の申告を自分で行うことは可能ですか?

A: 法律上は可能ですが、特に不動産を含む相続や外国人のケースでは、自力での申告は大きなリスクを伴います。適切な土地評価ができず本来より多く納税してしまったり、申告ミスにより追徴課税を受けたりする可能性があります。専門家への依頼を強くおすすめします。

まとめ

相続専門の弁護士・税理士を適切に選ぶことは、相続手続きをスムーズに進め、適正な税負担で財産を承継するために不可欠です。特に外国人が日本で相続に直面する場合は、国際相続に精通し、外国語対応が可能な専門家を選ぶことが重要です。

専門家選びのポイントをまとめると:

  • 相続税申告の実績が年間50件以上の事務所を選ぶ
  • 担当者個人の経験と実績を確認する
  • 報酬体系が明確で、見積もりが詳細な事務所を選ぶ
  • 外国語対応国際相続の知識がある専門家を優先する
  • 早めの相談を心がけ、申告期限に余裕を持って準備する

相続は人生で何度も経験するものではありません。だからこそ、信頼できる専門家を見つけ、安心して手続きを進めることが大切です。相続対策としての不動産活用も含め、早めの準備を始めましょう。

ブイ レ クアン
ブイ レ クアン

ベトナム出身、来日16年以上。名古屋大学卒業後、日本企業・外資系企業で11年の実務経験。外国人の日本不動産購入情報を発信。

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