gaijinbuyhousegaijinbuyhouse
資金計画と頭金の準備

共働き世帯の資金計画と住宅ローン

ブイ レ クアンブイ レ クアン公開日:2026年3月2日
共働き世帯の資金計画と住宅ローン

共働きの外国人夫婦が日本で住宅ローンを組む際の資金計画を徹底解説。単独ローン・収入合算・ペアローンの3つの方式を比較し、返済負担率の目安、頭金と諸費用の準備方法、永住権なしでも利用できる銀行一覧まで、実践的な情報をわかりやすくお届けします。

共働き世帯の資金計画と住宅ローン|外国人夫婦が日本で家を買うための完全ガイド

日本で住宅を購入する外国人夫婦にとって、共働きであることは大きなアドバンテージです。2025年現在、住宅購入者の約6割が共働き世帯と言われており、夫婦の収入を活かした資金計画を立てることで、より理想に近い物件を手に入れることができます。

しかし、共働きだからといって安易に借入額を増やすと、将来のリスクに直面する可能性があります。本記事では、外国人の共働き世帯が日本で住宅ローンを組む際の資金計画の立て方、ローンの種類、注意点を詳しく解説します。

共働き世帯の住宅ローン|3つの借り方を比較

共働き世帯が住宅ローンを組む場合、主に3つの方法があります。それぞれのメリット・デメリットを理解した上で、自分たちに合った方法を選ぶことが重要です。

項目単独ローン収入合算ペアローン
契約本数1本1本2本
借入可能額1人の年収で計算2人の年収で計算2人の年収で計算
住宅ローン控除1人分のみ連帯債務型のみ2人2人分適用
団体信用生命保険1人分のみ原則1人分2人分適用
諸費用1契約分1契約分2契約分(約2倍)
手続きの簡便さ◎ シンプル○ やや複雑△ 複雑
おすすめの世帯片方の収入で十分片方がパート・不安定夫婦とも安定収入
PR

株式会社家づくり相談所

株式会社家づくり相談所

住宅購入・家づくりに関する無料相談サービス。家づくりの後悔を無くすための専門サポート。

詳しく見る

単独ローン

夫または妻どちらか1人の名義で住宅ローンを借りる方式です。手続きがシンプルで、万が一の離婚時にも権利関係が明確です。ただし、1人の年収のみで審査されるため、借入額が制限されます。外国人の場合、永住権を持つ配偶者がいれば、その方の名義で申し込むのがスムーズです。

収入合算

主債務者に対し、配偶者を連帯保証人または連帯債務者として設定する方式です。夫婦2人の年収を合算して審査されるため、単独ローンより多くの借り入れが可能になります。連帯保証型と連帯債務型の2種類があり、連帯債務型であれば配偶者も住宅ローン控除を受けられます。

ペアローン

夫婦それぞれが別々に住宅ローン契約を結ぶ方式です。双方に住宅ローン控除が適用され、認定住宅の場合は夫婦合計で年間最大70万円の控除が受けられる可能性があります。ただし、契約が2本になるため、事務手数料や印紙代などの諸費用が2倍かかる点に注意が必要です。

外国人共働き世帯が知るべき住宅ローンの審査条件

外国人が日本で住宅ローンを組む際には、日本人とは異なる審査のハードルがあります。共働き世帯であっても、以下のポイントをしっかり押さえておきましょう。

永住権の有無と銀行選び

PR

株式会社家づくり相談所

株式会社家づくり相談所

住宅購入・家づくりに関する無料相談サービス。家づくりの後悔を無くすための専門サポート。

詳しく見る

多くの日本の銀行は、住宅ローンの申し込みに永住権を条件としています。しかし、永住権なしでもローンを組める銀行も存在します。SBI新生銀行やSMBC信託銀行(PRESTIA)などは、永住権がなくても一定の条件を満たせば住宅ローンを提供しています(参考:SBI新生銀行 外国人の住宅ローン)。

在留資格と審査基準

在留資格の種類によって審査の通りやすさが異なります。就労ビザ(技術・人文知識・国際業務など)を持ち、日本での勤続年数が長いほど有利です。一般的には、在留期間が3年以上残っていることが望ましいとされています。

夫婦の国籍パターン

外国人同士の夫婦、日本人と外国人の夫婦で、利用できるローンの選択肢が異なります。日本人配偶者がいる場合は、その方を主債務者としたり、連帯保証人として設定したりすることで、選択肢が広がります。詳しくは共働き外国人夫婦の住宅ローン戦略もご覧ください。

無理のない資金計画の立て方

住宅ローンを組む際に最も重要なのは、「借りられる額」ではなく「無理なく返せる額」を基準に計画を立てることです。

返済負担率の目安

返済負担率とは、年収に対する年間住宅ローン返済額の割合です。一般的に20〜25%が無理のない範囲とされています。銀行の審査基準では35%が上限ですが、これは限界値であり、実際の生活を考えるとゆとりがありません。

例えば、世帯年収800万円の場合:

返済負担率年間返済額月々の返済額35年ローン借入目安(金利1.5%)
20%160万円約13.3万円約4,500万円
25%200万円約16.7万円約5,600万円
30%240万円約20万円約6,700万円
35%(上限)280万円約23.3万円約7,900万円

日本の働く世帯の平均月額住宅ローン返済額は約9.2万円(2022年データ)です。共働きでも無理のない返済額を設定しましょう。

家計バランスの黄金比率

理想的な家計バランスの目安として、以下の比率が推奨されています:

  • 生活費:手取り収入の50〜60%
  • 住宅ローン返済:手取り収入の20%
  • 貯蓄・投資:手取り収入の10〜20%

この比率を守ることで、教育費や老後資金なども計画的に準備できます。特に外国人世帯の場合、帰国時の費用や海外の家族への仕送りなども考慮に入れましょう。

将来のライフイベントを見据える

共働きの期間がずっと続くとは限りません。以下のようなイベントで収入が変わる可能性を想定しておくことが大切です:

  • 出産・育児休業:育休中は給付金があるものの、収入は通常の約67%に減少
  • 時短勤務:子育て期間中の収入減
  • 転職や退職:特に外国人の場合、ビザの関係で転職に制約がある場合も
  • 帰国の可能性:万が一帰国する場合の物件売却や賃貸の検討

頭金と諸費用の準備

住宅購入にはローンの借入額以外にも多くの費用がかかります。事前にしっかり把握し、資金計画と頭金の準備を進めましょう。

頭金の目安

一般的に、頭金は購入価格の10〜20%が推奨されています。頭金を多く入れるほど、借入額が減り、月々の返済負担が軽くなります。また、銀行によっては頭金の比率が低いと金利が高くなる場合もあります。

外国人の場合、永住権がないと頭金を多めに求められることがあります。海外送金で頭金を準備する方法も事前に確認しておきましょう。

諸費用の内訳

費用項目目安備考
仲介手数料物件価格の3%+6万円+税不動産会社に支払い
登記費用20〜50万円司法書士に依頼
印紙税1〜6万円契約書に貼付
不動産取得税物件評価額の3〜4%購入後に請求(軽減措置あり)
ローン事務手数料3〜5万円 or 借入額の2.2%銀行による
火災保険料10〜30万円住宅保険加入必須
引越し費用10〜30万円時期や距離による

新築マンションの場合は物件価格の3〜6%、中古住宅の場合は5〜10%が諸費用の目安です。ペアローンの場合は契約が2本になるため、ローン関連の諸費用が約2倍になる点を覚えておきましょう。

共働き世帯におすすめの住宅ローン選びのポイント

金利タイプの選択

固定金利と変動金利のどちらを選ぶかは、将来の金利動向やリスク許容度によります。変動金利は当初の返済額が低いですが、金利上昇リスクがあります。共働きで資金に余裕がある場合は、変動金利で低い返済額を活かしつつ、差額を貯蓄に回す戦略も有効です。

団体信用生命保険(団信)

ペアローンの場合、夫婦それぞれに団信が適用されます。最近では「ペアローン連生団信」という商品も登場しており、夫婦のどちらかに万が一のことがあった場合、双方のローン残高がゼロになる仕組みです(参考:大和ハウス ペアローン連生団信)。

繰り上げ返済の活用

共働き世帯は収入に余裕があるうちに繰り上げ返済を行うことで、総支払額を大幅に削減できます。特に、共働きの期間に計画的に繰り上げ返済を進め、いつ売却してもローンが完済できる状態にしておくことが安心につながります。

外国人共働き世帯が利用できる銀行一覧

外国人でも住宅ローンを組める主な銀行を紹介します。詳しい比較は外国人が住宅ローンを組める銀行一覧と比較をご覧ください。

銀行名永住権なし対応ペアローン収入合算特徴
SBI新生銀行○(条件あり)日本人配偶者の連帯保証で可
SMBC信託銀行(PRESTIA)外国人対応に強い
みずほ銀行△(要相談)大手ならではの安心感
りそな銀行△(要相談)ペアローン充実
住信SBIネット銀行△(永住権推奨)ネット銀行で低金利
中国銀行(Bank of China)中国籍の方向け

永住権がない場合は、日本人配偶者や永住権を持つ配偶者の連帯保証が求められることが多いです。事前に複数の銀行に相談し、最適な条件を見つけましょう(参考:外国人の住宅ローン 永住権なし)。

ペアローンの注意点と贈与税リスク

ペアローンを利用する場合、以下のリスクに注意が必要です。

離婚時の問題

ペアローンでは物件が共有名義になるため、離婚時に権利関係が複雑になります。売却して残債を返済する、一方が他方のローンを引き受けるなど、事前にリスクを理解しておくことが重要です。

贈与税の発生

ペアローンを組んだあとに一方が働けなくなり、もう一方が2人分の返済を負担する場合、年間110万円を超える部分に贈与税が発生する可能性があります。これは夫婦間でも適用されるため、贈与税と不動産の知識も身につけておきましょう。

持分割合の設定

ペアローンの場合、物件の持分割合は実際の負担割合に合わせる必要があります。例えば、夫が3,000万円、妻が2,000万円のローンを組んだ場合、持分割合は夫3:妻2が適切です。実態と異なる持分割合にすると、贈与税の対象となる可能性があります(参考:三菱UFJ銀行 ペアローンと収入合算の違い)。

まとめ:共働きの強みを活かした賢い住宅購入

共働き世帯が日本で住宅を購入する際は、以下のポイントを押さえましょう:

  1. 3つのローン方式(単独・収入合算・ペアローン)から、自分たちの状況に合った方法を選ぶ
  2. 返済負担率は25%以内を目安に、無理のない資金計画を立てる
  3. 頭金と諸費用を含めた総費用を把握し、計画的に準備する
  4. 将来のライフイベント(出産・転職・帰国など)を見据えた返済計画を立てる
  5. ペアローンのリスク(離婚・贈与税・持分割合)を理解した上で検討する

外国人の場合は、住宅ローン審査の必要書類を早めに準備し、複数の銀行に相談することをおすすめします。住宅購入は人生最大の買い物の一つです。夫婦でしっかり話し合い、プロの不動産エージェントファイナンシャルプランナーにも相談しながら、最適な選択をしましょう。

ブイ レ クアン
ブイ レ クアン

ベトナム出身、来日16年以上。名古屋大学卒業後、日本企業・外資系企業で11年の実務経験。外国人の日本不動産購入情報を発信。

プロフィールを見る →

関連記事

マイホーム購入の資金計画の立て方

マイホーム購入の資金計画の立て方

日本でマイホームを購入する外国人向けに、資金計画の立て方を5つのステップで解説。頭金の目安、返済負担率の計算方法、諸費用一覧、住宅ローン金利動向、補助金制度まで、具体的なシミュレーション事例とともに紹介します。

続きを読む →
頭金の目安と効率的な貯蓄方法

頭金の目安と効率的な貯蓄方法

日本で住宅を購入する外国人向けに、頭金の目安(物件価格の20〜50%)と効率的な貯蓄方法を徹底解説。在留資格別の頭金シミュレーション、財形貯蓄・積立定期預金の活用法、為替リスク対策まで、資金準備に必要な情報をすべて網羅しています。

続きを読む →
海外からの送金方法と手数料比較

海外からの送金方法と手数料比較

外国人が日本で不動産を購入する際の海外送金方法を徹底比較。Wise・PayPal・銀行送金の手数料・為替レート・着金日数の違いや、不動産購入時の外為法報告義務、マネーロンダリング対策、送金コストを最小限に抑える戦略を詳しく解説します。

続きを読む →
為替リスクと円建て資産の管理

為替リスクと円建て資産の管理

外国人が日本で不動産を購入する際に直面する為替リスクの仕組みと対策を徹底解説。為替予約、通貨分散、積立換金、FXヘッジなど5つの具体的なヘッジ方法と、円建て資産のポートフォリオ管理戦略、海外送金の注意点まで網羅した完全ガイドです。

続きを読む →
住宅購入に使える補助金・助成金制度

住宅購入に使える補助金・助成金制度

外国人が日本で住宅を購入する際に活用できる補助金・助成金制度を徹底解説。2026年のみらいエコ住宅事業(最大125万円)、住宅ローン減税、自治体独自の補助金、空き家リフォーム補助など、申請方法と注意点を網羅的にまとめています。

続きを読む →
住宅財形貯蓄の活用方法

住宅財形貯蓄の活用方法

住宅財形貯蓄(財形住宅貯蓄)の仕組み・メリット・デメリットを外国人向けに徹底解説。非課税枠550万円の活用法、財形持家融資制度、転職・帰国時の対応まで、日本で住宅購入を目指す外国人が知るべき住宅財形貯蓄の全てをわかりやすくまとめました。

続きを読む →