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不動産契約と必要書類

契約解除通知書の書き方

ブイ レ クアンブイ レ クアン公開日:2026年3月2日
契約解除通知書の書き方

日本の不動産における契約解除通知書の書き方を外国人向けにわかりやすく解説します。必須記載項目7つ、テンプレート見本、内容証明郵便での提出方法、予告期間のルール、敷金精算の流れまで、退去に必要な情報を網羅した完全ガイドです。

契約解除通知書の書き方|外国人のための不動産契約解除ガイド

日本で不動産を借りている外国人にとって、契約解除(解約)の手続きは大きな不安要素です。言語の壁や法的手続きの複雑さから、正しい方法で契約を終了できるか心配になる方も多いでしょう。この記事では、契約解除通知書の書き方から提出方法、注意すべきポイントまで、外国人向けにわかりやすく解説します。正しい手続きを踏むことで、トラブルを避け、スムーズに退去を進めることができます。

契約解除通知書とは?基本的な知識

契約解除通知書(解約通知書)とは、賃貸借契約を終了させる意思を相手方に正式に伝えるための書面です。日本の不動産取引において、この書面は法的に非常に重要な役割を果たします。

契約解除通知書には大きく分けて2つの種類があります。

借主(テナント)側からの解約通知は、引っ越しや帰国などの理由で物件を退去する場合に提出します。多くの賃貸契約では、退去の1〜2ヶ月前までに書面で通知する義務があります。

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貸主(オーナー)側からの解除通知は、家賃滞納や契約違反など正当な事由がある場合に限って出すことができます。借地借家法では借主の権利が手厚く保護されており、貸主側からの一方的な解除は厳しく制限されています。

外国人の場合、特に注意すべき点として、契約書の言語が日本語のみであることが多く、解約条件の正確な理解が難しい場合があります。不明な点がある場合は、不動産会社・仲介業者に確認するか、多言語対応の相談窓口を利用することをおすすめします。

契約解除通知書に記載すべき7つの必須項目

契約解除通知書を作成する際には、以下の項目を漏れなく記載することが重要です。記載事項が不足していると、通知が無効になる可能性もあるため注意が必要です。

記載項目内容・説明記載例
通知日(日付)通知書を作成した日付令和8年2月28日
宛先(相手方)貸主またはオーナーの氏名・住所〇〇不動産株式会社 代表取締役 〇〇様
通知者情報自分の氏名・住所・連絡先〇〇区〇〇町1-2-3 マンション名 号室 氏名
契約物件の表示物件名・所在地・部屋番号〇〇マンション 301号室
契約締結日元の賃貸借契約を締結した日付令和5年4月1日締結の賃貸借契約
解約希望日契約を終了させたい日付令和8年4月30日をもって解約
解約理由解約の理由(任意の場合もあり)転勤のため/帰国のため

これらの項目をすべて正確に記入することで、法的に有効な契約解除通知書を作成できます。特に外国人の方は、氏名の表記を契約書と同じにすることが大切です(パスポートのローマ字表記と日本語表記の両方を記載するのが安全です)。

詳しい不動産契約と必要書類については、関連記事をご覧ください。

契約解除通知書の書き方とテンプレート

実際に契約解除通知書を作成する際の具体的な書き方を紹介します。以下のテンプレートを参考にしてください。

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借主からの解約通知書(テンプレート)

                                    令和〇年〇月〇日

〇〇不動産株式会社
代表取締役 〇〇 〇〇 様

                          通知人:〇〇区〇〇町1-2-3
                                 〇〇マンション 301号室
                                 氏名:〇〇 〇〇(ローマ字名)
                                 電話:090-XXXX-XXXX

            賃貸借契約解除通知書

拝啓 時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。

さて、私は貴社との間で、下記物件について令和〇年〇月〇日付で
締結した建物賃貸借契約を、令和〇年〇月〇日をもって解除いたし
たく、本書をもって通知いたします。

          記

1. 物件名称:〇〇マンション 301号室
2. 物件所在地:〇〇県〇〇市〇〇区〇〇町1-2-3
3. 契約締結日:令和〇年〇月〇日
4. 解約希望日:令和〇年〇月〇日
5. 解約理由:転勤(帰国)のため

つきましては、敷金の精算および退去手続きについて、
ご連絡いただければ幸いです。

                                         敬具

この書式は一般的なもので、多くの不動産会社が提供するテンプレートと同様の形式です。契約書に指定の書式がある場合は、そちらを使用してください。

作成時のポイント

  • 日本語で作成する:通知書は原則として日本語で作成します
  • 手書きまたは印字:どちらでも有効ですが、署名は手書きが望ましい
  • 印鑑:契約時に使用した印鑑があれば押印する
  • 控えを保管:必ずコピーを取り、自分用に保管する

契約解除通知書の提出方法と手順

契約解除通知書を作成したら、正しい方法で提出することが重要です。提出方法によって法的な効力が異なります。

推奨される提出方法

1. 内容証明郵便(最も確実)

内容証明郵便は、いつ・誰に・どのような内容の郵便を送ったかを日本郵便が公的に証明してくれるサービスです。万が一トラブルになった場合や訴訟に発展した場合に、有効な証拠として活用できます。

内容証明郵便の費用目安:

  • 基本料金:84円〜
  • 内容証明料:480円(2枚目以降+290円)
  • 配達証明料:350円
  • 合計:約1,000〜1,500円程度

2. 配達証明付き書留郵便

内容証明郵便ほどの証明力はありませんが、相手に届いたことを証明できます。

3. 不動産管理会社への直接提出

管理会社に直接持参し、受領印をもらう方法です。受領の証拠(日付入りのコピーなど)を必ず受け取ってください。

提出の手順

  1. 契約書の解約条項を確認し、予告期間を把握する
  2. 通知書を作成する(2〜3部)
  3. 内容証明郵便で発送(推奨)または直接提出
  4. 不動産会社から退去手続きの案内を受け取る
  5. 引っ越しと入居準備のスケジュールを立てる

予告期間と解約のタイミング

契約解除で最も重要なのが「予告期間」です。予告期間を守らないと、ペナルティが発生する可能性があります。

予告期間一般的な対応注意点
1ヶ月前最も一般的な予告期間月末退去の場合、前月末までに通知
2ヶ月前高級物件や法人契約に多い余裕を持って早めに通知
3ヶ月前一部の商業物件や特殊契約契約書で必ず確認
即日解約特約がある場合のみ可能違約金(通常1〜2ヶ月分)が発生

SUUMOによると、多くの賃貸契約では1ヶ月前の通知が標準ですが、契約によっては2ヶ月前の場合もあります。必ず契約書の条項を確認してください。

予告期間を守れない場合、1ヶ月分の家賃相当額がペナルティとして請求されることが一般的です。急な帰国や転勤の場合でも、可能な限り早く通知することが重要です。

外国人が特に注意すべきポイント

日本の不動産契約解除には、外国人特有の注意点がいくつかあります。以下のポイントを事前に確認しておくことで、トラブルを防ぐことができます。

言語の問題

  • 契約書・通知書は原則日本語で作成する必要があります
  • 不明な条項がある場合は、翻訳サービスや多言語対応の不動産会社を活用しましょう
  • 外国人向けの不動産相談窓口を利用することもおすすめです

敷金・保証金の精算

退去時には敷金の精算が行われます。通常の使用による経年劣化は借主の負担ではありませんが、以下の場合は敷金から差し引かれることがあります:

  • 故意または過失による損傷(壁の穴、床の傷など)
  • 通常の清掃を怠った場合のクリーニング費用
  • 契約で定められた原状回復費用

退去立会検査

退去日には物件の立会検査が行われます。すべての荷物を撤去した状態で、管理会社や貸主と一緒に物件の状態を確認します。この際、損傷箇所の写真を撮影しておくことをおすすめします。

在留資格との関連

帰国に伴う解約の場合、在留資格・ビザの状況も考慮する必要があります。退去後の連絡先(母国の住所)を管理会社に伝えておくと、敷金の返還などの手続きがスムーズになります。

よくある質問(FAQ)

Q: 契約期間の途中でも解約できますか?

A: はい、できます。ほとんどの賃貸契約には中途解約条項が含まれています。ただし、予告期間を守る必要があり、違約金が設定されている場合もあります。契約書の「中途解約」の項目を確認してください。

Q: 解約通知を出した後、撤回できますか?

A: 解約通知は原則として撤回が難しいため、慎重に判断してください。貸主の同意があれば撤回できる場合もありますが、すでに次の入居者の募集が始まっている場合は困難です。

Q: 敷金はいつ返還されますか?

A: 一般的に退去後1〜2ヶ月以内に精算され、返還されます。原状回復費用が差し引かれた残額が振り込まれます。海外送金が必要な場合は、事前に手続き方法を確認しておきましょう。

Q: 保証会社との関係はどうなりますか?

A: 解約が完了すると、保証会社との保証契約も終了します。未払いの家賃がある場合は、保証会社から請求が来ることがありますので、退去前にすべての支払いを済ませましょう。

Q: 共益費・管理費も日割り計算されますか?

A: 契約内容によります。多くの場合、月末退去であれば1ヶ月分が請求され、月の途中の場合は日割り計算されるのが一般的です。契約書で確認してください。

まとめ:スムーズな契約解除のためのチェックリスト

契約解除を円滑に進めるために、以下のチェックリストを活用してください。

  1. 契約書を確認 - 予告期間、違約金、解約条件を把握する
  2. 不動産会社に連絡 - 解約の意思を早めに伝える
  3. 通知書を作成 - 必須項目をすべて記入する
  4. 内容証明郵便で送付 - 法的に確実な方法で提出する
  5. 退去準備を進める - 引っ越しの手配を始める
  6. 立会検査に参加 - 退去日に物件の状態を確認する
  7. 敷金精算を確認 - 返還額と時期を確認する
  8. 各種手続き完了 - ライフライン解約、住所変更などを行う

日本の不動産契約解除は手続きが多いですが、一つひとつ確実に進めることが大切です。不安な場合は、不動産契約の専門家や多言語対応の相談窓口に相談することをおすすめします。外国人にとって不慣れな手続きでも、正しい知識を持っていれば安心して進めることができます。

ブイ レ クアン
ブイ レ クアン

ベトナム出身、来日16年以上。名古屋大学卒業後、日本企業・外資系企業で11年の実務経験。外国人の日本不動産購入情報を発信。

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