地方移住と格安物件の探し方

外国人が日本の地方で格安物件を見つけるための完全ガイド。空き家バンクの使い方、200万〜600万円の物件事例、移住支援金、購入手続きの流れ、注意点まで詳しく解説。2025年最新の移住先ランキングも紹介します。
地方移住と格安物件の探し方|外国人が日本の田舎で理想の家を見つけるガイド
日本の地方には、都市部では考えられないほど手頃な価格の住宅が数多く存在します。2023年10月時点で日本全国の空き家数は約900万戸に達し、全住宅の13.8%を占めるまでに増加しました。この膨大な空き家の多くは地方に集中しており、外国人にとっても魅力的な格安物件として注目を集めています。
外国人が日本の地方で不動産を購入する際、法律上の制限はほとんどありません。かつて存在した「外国人土地法」による制限は撤廃され、現在は日本人と同じ条件で自由に売買が可能です。本記事では、地方移住を検討している外国人の方に向けて、格安物件の探し方から購入の流れ、注意点まで詳しく解説します。
日本の地方移住が注目される理由
近年、日本では地方移住への関心が急速に高まっています。2025年の移住相談件数は73,003件で前年比18.3%増となり、5年連続で過去最高を更新しています。この流れは外国人にとっても大きなチャンスです。
地方移住が注目される主な理由は以下の通りです。
- 圧倒的な低コスト: 東京の不動産価格と比較して、地方では10分の1以下の物件も珍しくない
- 自然豊かな環境: 山、海、温泉など日本の美しい自然に囲まれた暮らし
- 充実した移住支援制度: 自治体による補助金、住宅支援、就労支援など
- リモートワークの普及: コロナ禍以降、場所を選ばない働き方が定着
- 日本文化の深い体験: 伝統的な古民家での暮らしや地域コミュニティとの交流
特に外国人にとって、地方には都市部にはない本来の日本文化を体験できるという魅力があります。アメリカのベントン夫妻のように、しまなみ海道の離島・大三島で約110万円の古民家を購入し、ゲストハウスとして再生した成功事例もあります。
地方の不動産ガイドも参考にしながら、自分に合った移住先を見つけましょう。
空き家バンクとは?格安物件探しの最強ツール
地方の格安物件を探す際に最も重要な情報源となるのが「空き家バンク」です。空き家バンクとは、各自治体が運営する空き家情報のデータベースで、売買・賃貸の両方に対応しています。
空き家バンクの仕組み
空き家バンクは、地方自治体が空き家の所有者と移住希望者をマッチングするサービスです。全国の自治体が運営しており、無料で物件情報を閲覧できます。
空き家バンクには以下のような特徴があります。
- 不動産仲介業者を介さず、所有者と直接交渉可能
- 仲介手数料が不要なケースが多い
- 自治体の補助金制度と連動している場合がある
- 通常の不動産市場に出ない格安物件が掲載される
主要な空き家バンクサイト
| サイト名 | URL | 特徴 |
|---|---|---|
| LIFULL HOME'S 空き家バンク | homes.co.jp/akiyabank | 全国最大級の空き家検索サイト |
| アットホーム 空き家バンク | akiya-athome.jp | 全国の自治体掲載物件を一括検索 |
| ニッポン移住・交流ナビ JOIN | iju-join.jp | 移住支援情報も充実 |
| 田舎暮らし物件情報 ビギンズ | inaka-chintai.com | 田舎暮らし専門サイト |
| 全国の空き家バンク情報一覧 | inakanoseikatsu.com | 都道府県別の空き家バンク情報 |
外国人向けの情報はMailMateの空き家バンクガイドが参考になります。英語で詳しく説明されており、外国人でも利用しやすい空き家バンクを紹介しています。
格安物件の価格帯と費用の目安
地方の格安物件がどの程度の価格で購入できるのか、具体的な数字を見てみましょう。
| 価格帯 | 物件の特徴 | 想定エリア |
|---|---|---|
| 0〜100万円 | 老朽化が進んだ古民家、大規模修繕が必要 | 過疎地域、離島 |
| 100〜300万円 | 多少の修繕で住める古い一戸建て | 地方の中山間地域 |
| 300〜600万円 | 比較的状態の良い空き家、軽リフォームで入居可能 | 地方都市近郊 |
| 600〜1000万円 | すぐに住める状態の戸建て住宅 | 地方の中核都市 |
| 1000万円以上 | リノベーション済み物件や築浅物件 | 人気の移住先エリア |
物件価格だけでなく、以下の追加費用も考慮する必要があります。
- リフォーム・修繕費: 100万〜500万円(物件状態による)
- 登記費用: 20万〜50万円
- 不動産取得税: 物件価格の3〜4%
- 固定資産税: 年間5万〜20万円(地方は安い)
- 火災保険: 年間2万〜5万円
資金計画と頭金の準備について詳しくは関連記事をご覧ください。また、不動産にかかる税金ガイドも購入前に確認しておきましょう。
移住支援制度と補助金を活用する
日本の地方自治体は、移住者を積極的に受け入れるためにさまざまな支援制度を用意しています。外国人も多くの制度を利用可能です。
地方創生移住支援金
国と地方自治体が共同で実施する制度で、東京23区からの移住者に対して以下の支援金が支給されます。
- 単身世帯: 最大60万円
- 2人以上世帯: 最大100万円
- 子育て世帯加算: 子ども1人あたり最大100万円(自治体による)
自治体独自の支援制度
各自治体は独自の支援制度を設けています。以下は代表的な例です。
| 自治体 | 支援内容 | 対象 |
|---|---|---|
| 長野県飯田市 | 空き家改修工事費 最大50万円補助 | 空き家バンク利用者 |
| 群馬県(移住先人気1位) | 住宅取得支援、就業支援 | 移住者全般 |
| 栃木県(移住先人気2位) | 住宅新築・購入補助金 | 県外からの移住者 |
| 北海道各自治体 | 住宅取得支援 最大200万円 | U・Iターン者 |
制度の利用条件は自治体によって異なるため、ふるさと回帰支援センターに問い合わせるとよいでしょう。移住フェアやオンライン相談会も定期的に開催されています。
外国人が格安物件を購入する際の注意点
格安物件には多くのメリットがありますが、外国人として購入する際には特有の注意点があります。不動産購入手続きと流れを理解した上で、以下の点に注意しましょう。
物件の状態確認
空き家バンクの物件は数年間放置されていたものも多く、以下のリスクがあります。
- シロアリ被害: 木造家屋では特に注意が必要
- 雨漏り・水回りの問題: 屋根や配管の老朽化
- 耐震性の不足: 1981年以前の旧耐震基準の建物
- 周辺環境の確認: 買い物や医療機関へのアクセス
必ず現地で内見を行い、可能であれば専門家による建物診断(ホームインスペクション)を依頼しましょう。「無料」や「格安」とうたわれている物件ほど、建物の状態に問題を抱えていることが多いです。
言語の壁への対策
地方の自治体や不動産取引では、日本語でのやり取りが基本となります。対策として以下を検討してください。
- 日本語が話せる友人やパートナーに同行してもらう
- 外国人対応の不動産会社を利用する
- 通訳サービスを活用する
- 行政書士や司法書士に依頼する
住宅ローンの課題
外国人が地方で住宅ローンを組むのは、都市部と比べてさらに難しくなります。外国人向け住宅ローンの選択肢が限られるため、現金購入を前提に考えることをおすすめします。幸い、地方の格安物件は数百万円で購入できるため、ローンなしでも手が届く価格帯です。
人気の移住先エリアと物件事例
2025年の移住希望地ランキングを参考に、外国人にもおすすめの移住先を紹介します。
群馬県(2年連続1位)
東京から新幹線で約1時間と通勤圏内でありながら、温泉や自然が豊富です。外国人コミュニティも成長しており、国際交流の機会も増えています。
長野県(3位)
軽井沢をはじめ、外国人に人気のエリアが多数あります。四季折々の美しい自然と、スキーやハイキングなどのアウトドアアクティビティが魅力です。空き家改修の補助金制度も充実しています。
広島県
しまなみ海道エリアは外国人の移住先として注目を集めており、サイクリング文化や瀬戸内海の穏やかな気候が人気です。前述のベントン夫妻の成功事例もこのエリアです。
静岡県
富士山を望む絶好のロケーションに加え、東京・名古屋の中間に位置する利便性があります。Akiya & Inakaのサービスを利用した外国人購入者にも人気のエリアです。
物件の選び方については物件探しの方法と選び方で詳しく解説しています。
格安物件購入から移住までのステップ
実際に地方移住を実現するまでの流れを段階的に説明します。
ステップ1: 情報収集(1〜3ヶ月)
- 移住候補地を3〜5箇所に絞る
- 空き家バンクで物件をリサーチ
- 自治体の移住支援制度を確認
- オンライン移住相談会に参加
ステップ2: 現地訪問(1〜2ヶ月)
- 候補地を実際に訪問
- 物件の内見を複数実施
- 地域の生活環境を確認(スーパー、病院、交通機関)
- 移住体験プログラムがあれば参加
ステップ3: 物件決定と購入手続き(2〜3ヶ月)
- 購入する物件を決定
- 不動産契約と必要書類を準備
- 売買契約の締結
- 登記手続き
ステップ4: リフォームと入居準備(1〜6ヶ月)
- 必要なリフォーム工事の実施
- 引っ越しと入居準備
- ライフラインの開通(電気、ガス、水道、インターネット)
- 住民登録の変更
ステップ5: 移住後の生活基盤づくり
- 地域コミュニティへの参加
- 日本の住宅文化と近隣付き合いを理解
- 物件管理とメンテナンスの習慣化
- 住宅保険と保証制度への加入
ビザ・在留資格の確認
地方移住にあたっては、適切な在留資格・ビザを持っていることが前提条件です。不動産の購入自体にビザは不要ですが、実際に居住するには有効な在留資格が必要です。
永住権を取得していれば最も安定した形で地方移住が可能です。また、最近では「デジタルノマドビザ」や「特定活動」の在留資格で地方に滞在するケースも増えています。
不動産を購入したからといって在留資格が得られるわけではないため、移住前にビザの確認を必ず行いましょう。
まとめ
日本の地方移住は、格安物件と充実した支援制度により、外国人にとって現実的で魅力的な選択肢となっています。空き家バンクを活用すれば200万〜600万円で一戸建てが手に入り、自治体の補助金も受けられます。
成功のカギは、十分な情報収集と現地確認です。格安だからといって安易に購入せず、物件の状態、周辺環境、リフォーム費用をしっかり確認しましょう。また、地域コミュニティとの良好な関係を築くことも、地方での快適な暮らしには欠かせません。
まずは空き家バンクで気になるエリアの物件を検索し、自治体の移住相談窓口に問い合わせてみてください。日本の不動産購入の完全ガイドと合わせて、理想の田舎暮らしへの第一歩を踏み出しましょう。
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