帰国後も日本の不動産を維持管理している体験談

帰国後も日本の不動産を維持・管理している外国人オーナーのリアルな体験談を紹介。賃貸管理・空き家管理・遠隔管理のコツや費用目安、非居住者の税務手続き、管理会社選びのポイントなど、実践的な情報を網羅的にまとめました。
帰国後も日本の不動産を維持管理している体験談
日本で不動産を購入した外国人にとって、母国への帰国は大きな転機です。せっかく購入した物件をどうするか——売却するか、賃貸に出すか、それとも空き家として維持するか。この記事では、帰国後も日本の不動産を維持・管理している外国人オーナーたちのリアルな体験談を紹介します。遠隔管理のコツや注意点、費用面のリアルな話まで、これから帰国を考えている方に役立つ情報をまとめました。
帰国後の不動産管理、3つの選択肢
母国に帰国した後、日本に残した不動産をどうするかは大きな決断です。主な選択肢は「賃貸に出す」「空き家として管理する」「売却する」の3つがあります。それぞれにメリット・デメリットがあるため、自分の状況に合わせた判断が重要です。
リモートで海外から日本の不動産を購入した事例でも触れていますが、購入段階から帰国後の管理を視野に入れておくと、後々スムーズです。
賃貸に出す場合は家賃収入が得られる反面、管理の手間やコストがかかります。空き家管理は費用を抑えられますが、物件の劣化リスクがあります。売却は最もシンプルですが、将来日本に戻る予定がある場合は慎重に検討すべきです。
体験談①:アメリカ人マイクさん——東京のマンションを賃貸運用
アメリカに帰国したマイクさん(40代)は、東京・品川区に購入した2LDKのマンションを賃貸に出しています。「最初は売却も考えましたが、東京の不動産は値上がりしていたので、保有し続ける決断をしました」と語ります。
マイクさんが選んだのは、外国人オーナー対応の管理会社への一括委託です。PLAZA HOMESなどのバイリンガル対応の管理会社を利用し、入居者の募集から契約、家賃回収、退去手続きまで全て任せています。
「管理費は家賃の5〜8%程度ですが、自分で全てやるのは海外からでは不可能です。毎月オンラインダッシュボードで収支を確認できるので安心です」とマイクさんは話します。管理会社との連絡は基本的にメールで行い、緊急時のみ電話対応をしてもらっています。
アメリカ人が東京でマンションを購入した体験談でも紹介しているように、購入時から管理を見据えた物件選びが成功の鍵です。
体験談②:フランス人マリーさん——古民家を空き家管理
京都に古民家を購入したフランス人のマリーさん(50代)は、帰国後も物件を手放さず、留守宅管理サービスを利用しています。「この古民家は私の夢の家。いつか日本に戻ったときに住みたいから、売りたくなかったのです」と語ります。
留守宅管理サービスは月額約8,000円で、月2回の巡回点検、通気・換気、郵便物の管理、庭の簡易手入れを依頼しています。「留守宅管理サービスのおかげで、古民家特有の湿気対策もしっかりやってもらえています」とのこと。
ただし、台風シーズンには屋根の修理が必要になり、遠隔での対応に苦労したこともあったそうです。「管理会社に写真を送ってもらい、修理業者の見積もりを比較して、メールでやりとりしました。日本語でのやりとりは友人に手伝ってもらいました」と振り返ります。
地方移住した外国人の古民家購入体験にも、古民家管理の実情が詳しく書かれています。
体験談③:中国人リーさん——複数物件の投資管理
中国に帰国したリーさん(30代)は、東京と大阪に計3件の投資用マンションを所有し、全て賃貸運用しています。「日本の不動産は利回りが安定しているので、帰国後も投資として持ち続けています」と話します。
リーさんはwagaya Japanの管理サービスを利用し、中国語対応のスタッフとやりとりしています。3物件の管理を一括で依頼できるため、効率的に運用できているそうです。
「最も大変なのは税務申告です。日本の非居住者の不動産所得に関する確定申告は複雑なので、日本の税理士に依頼しています」と語ります。
中国人投資家の日本不動産購入事例でも述べているように、投資目的の場合は税務面の知識が特に重要です。
遠隔管理に必要な費用の目安
帰国後の不動産管理には、さまざまなコストが発生します。以下の表は、主な管理方法ごとの費用目安をまとめたものです。
| 管理方法 | 月額費用の目安 | 含まれるサービス | 向いている人 |
|---|---|---|---|
| 賃貸管理委託 | 家賃の5〜8% | 入居者募集・契約管理・家賃回収・修繕対応 | 家賃収入を得たい人 |
| 留守宅管理サービス | 5,000〜15,000円 | 巡回点検・通気換気・郵便物管理・清掃 | 将来戻る予定がある人 |
| サブリース(一括借上) | 家賃の80〜90%が保証 | 空室リスクなし・管理全般 | 安定収入を重視する人 |
| 自主管理(知人委託) | 謝礼のみ(月数千円程度) | 最低限の見回り・郵便物転送 | コストを最小限にしたい人 |
これに加えて、固定資産税は非居住者であっても毎年支払い義務があります。マンションの場合は管理費・修繕積立金も毎月発生します。税金関連の詳しい情報は不動産にかかる税金ガイドをご参照ください。
非居住者が知っておくべき税務・法的手続き
帰国後に日本の不動産を保有し続ける場合、いくつかの重要な税務・法的手続きがあります。
納税管理人の選任
海外在住の場合、日本国内に納税管理人を選任する必要があります。納税管理人は、固定資産税の納付や確定申告書の提出、税務署からの通知の受領を代行します。税理士や信頼できる知人に依頼するのが一般的です。
固定資産税・都市計画税
毎年1月1日時点の不動産所有者に対して課税されます。非居住者であっても免除されることはありません。最近ではスマートフォン決済で納付できる自治体も増えています。
賃貸収入がある場合の確定申告
賃貸収入がある場合は、納税管理人を通じて確定申告を行う必要があります。なお、非居住者は適用できる所得控除が限られており、雑損控除、寄付金控除、基礎控除の3つのみとなります。
2024年4月の法改正
2024年4月から、非居住者オーナーは日本国内の連絡先(管理会社など)を登録することが義務化されました。物件を保有している方は早めに対応しましょう。
日本の不動産法規制と外国人の権利も合わせて確認しておくことをおすすめします。
遠隔管理を成功させる5つのポイント
帰国後の不動産管理を成功させるために、体験者たちが口を揃えて語るポイントをまとめました。
1. 信頼できる管理会社を選ぶ
外国人対応の実績がある管理会社を選ぶことが最重要です。Axios Managementのような外国人投資家専門の会社や、多言語対応のFPマネジメントなど、選択肢は増えています。
2. オンラインツールを活用する
オンラインダッシュボードで家賃収入やメンテナンス状況をリアルタイムで確認できるサービスを選びましょう。スマートロックや防犯カメラなどのIoTデバイスも遠隔管理に役立ちます。
3. 税理士との連携を早めに始める
非居住者の税務は複雑なため、帰国前から日本の税理士と連携を始めることが大切です。特に賃貸収入がある場合は、毎年の確定申告が必要です。
4. 緊急時の対応フローを決めておく
地震、台風、水漏れなど、緊急事態が発生した際の連絡フローを事前に決めておきましょう。管理会社に一定額まで修繕判断を委任しておくと、迅速な対応が可能です。
5. 定期的に現地を訪問する
年に1〜2回は日本を訪れ、物件の状態を自分の目で確認することが推奨されます。管理会社との関係強化にもつながります。
帰国後に管理を始める前にやるべき準備リスト
帰国前にしっかり準備しておくことで、遠隔管理がスムーズに始められます。以下のチェックリストを活用してください。
- 管理会社の比較・選定(帰国3ヶ月前までに)
- 納税管理人の選任届を税務署に提出
- 銀行口座の維持手続き(海外送金対応の確認)
- 住宅ローンがある場合、金融機関への届出
- 火災保険・地震保険の契約内容確認
- マンション管理組合への届出
- 郵便物の転送または管理の手配
- 電気・ガス・水道の契約見直し
不動産購入手続きと流れの記事も、手続き面の参考になります。
まとめ:帰国後の不動産管理は計画的に
帰国後も日本の不動産を維持管理することは、決して簡単ではありませんが、適切な準備と信頼できるパートナーがいれば十分に可能です。実際に成功している外国人オーナーたちは、共通して「帰国前の早期準備」と「プロフェッショナルへの委託」を実践しています。
海外移住者の持ち家管理に関する情報も日々更新されているので、最新の動向をチェックしておきましょう。
日本の不動産は長期的に見て資産価値が安定しており、適切に管理すれば帰国後も大切な資産として活用できます。この記事の体験談が、あなたの不動産管理の参考になれば幸いです。他の外国人オーナーの体験は外国人の購入体験談とケーススタディでも多数紹介していますので、ぜひご覧ください。
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