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外国人の購入体験談とケーススタディ

地方移住した外国人の古民家購入体験

ブイ レ クアンブイ レ クアン公開日:2026年3月2日
地方移住した外国人の古民家購入体験

日本の地方に移住して古民家を購入した外国人の体験談を紹介。アメリカ人夫妻が110万円で購入した事例やリノベーション費用の目安、購入手続きの流れ、地方暮らしの魅力と課題を詳しく解説します。外国人による古民家購入を成功させるための5つのアドバイスも掲載。

地方移住した外国人の古民家購入体験

日本の地方には800万戸以上の空き家が存在し、その多くが築数十年から100年を超える古民家です。近年、こうした古民家を購入して地方移住する外国人が急増しています。格安な価格で手に入る日本の伝統的な住宅は、海外メディアやSNSでも大きな注目を集めており、「日本の田舎暮らし」に憧れる外国人にとって魅力的な選択肢となっています。

この記事では、実際に地方移住して古民家を購入した外国人の体験談をもとに、購入の流れや注意点、リノベーション費用、そして地方暮らしのリアルな姿をお伝えします。これから日本で不動産購入を検討している外国人の方はもちろん、古民家に興味がある方にも役立つ内容です。

なぜ外国人が日本の古民家に惹かれるのか

外国人が日本の古民家を購入する理由は多岐にわたります。まず最大の魅力は価格の安さです。都市部のマンションが数千万円するのに対し、地方の古民家は数十万円から数百万円で購入できるケースも珍しくありません。実際に、アメリカのベントン夫妻はしまなみ海道の大三島にある1953年築の古民家をわずか約110万円(7,500ドル)で購入しました。イギリス人のルパート・シングルトン氏も、九州の農村部で築100年を超す古民家を約96万円(5,000ポンド)で手に入れています。

また、古民家には日本の伝統文化を体感できるという特別な価値があります。太い梁や柱、土壁、囲炉裏といった伝統的な建築要素は、現代の住宅では味わえない独特の雰囲気を醸し出します。自然に囲まれた環境で四季の移ろいを感じながら暮らすライフスタイルは、多くの外国人にとって「理想の日本体験」そのものです。

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さらに、コロナ禍以降のリモートワークの普及により、都市に住む必要がなくなった外国人IT技術者やクリエイターが、地方都市や農村部に移住するケースが増えています。高速インターネット環境さえ整えれば、世界中のクライアントと仕事ができるため、生活コストの低い地方での古民家暮らしは経済的にも合理的な選択なのです。

外国人による古民家購入の実際の体験談

ベントン夫妻(アメリカ):しまなみ海道の離島で新生活

アメリカ出身のベントン夫妻は、瀬戸内海のしまなみ海道に浮かぶ大三島で1953年築の古民家を約110万円で購入しました。CNNなどの海外メディアでも取り上げられたこの事例は、日本の空き家問題に対する海外からの関心を大きく高めました。夫妻は購入後、自らDIYでリノベーションを行い、島の暮らしを満喫しています。地元の漁師から魚をもらったり、近所の高齢者と交流したりと、コミュニティに溶け込んだ日本での暮らしを実現しています。

カールベンクス氏(ドイツ):新潟県で古民家再生プロジェクト

ドイツ人建築家のカールベンクス氏は、新潟県十日町市の竹所集落で30年以上にわたり古民家の再生に取り組んでいます。解体予定だった古民家を次々と購入・修復し、現在では10棟以上の古民家がベンクス氏の手で蘇りました。彼の活動は過疎化が進む集落に新たな住民を呼び込み、地域活性化のモデルケースとして日本の不動産市場でも注目されています。

シングルトン夫妻(イギリス):九州の農村で自給自足生活

イギリス人のルパート・シングルトン氏と日本人の妻アサキさんは、九州の農村部で築100年を超す古民家を約96万円で購入しました。畑を耕し、鶏を飼い、自給自足に近い生活を送りながら、古民家のリノベーションをYouTubeで発信。彼らの動画は世界中の視聴者から支持を集め、日本の田舎暮らしの魅力を広く伝えています。

古民家購入の具体的な手順と必要書類

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外国人が日本の古民家を購入する際の基本的な流れは、一般の不動産購入手続きと大きく変わりません。ただし、古民家特有の注意点がいくつかあります。

購入までのステップ

  1. 物件探し:空き家バンク(自治体運営)、不動産ポータルサイト、KORYOYA(古民家専門サイト)などで検索
  2. 現地見学:必ず実際に足を運び、建物の状態を確認。可能であればホームインスペクション(住宅診断)を依頼
  3. 売買契約:重要事項説明を受けた上で契約締結。必要書類の準備が重要
  4. 決済・引き渡し:代金支払いと同時に所有権移転登記を実施
  5. 届出:海外在住の外国人が日本の不動産を取得した場合、外為法により20日以内に財務大臣への報告が義務

外国人の購入権利について

日本では外国人も日本人と同等の権利で不動産を購入できます。在留資格やビザの種類による制限はなく、土地の所有権も期限なく認められています。ただし、住宅ローンの利用は在留資格や収入証明の面でハードルが高い場合があります。

項目詳細
購入資格国籍・在留資格を問わず誰でも購入可能
土地所有権期限なしの完全所有権が認められる
住宅ローン永住権保持者は利用しやすい。それ以外はハードルあり
必要届出海外在住者は外為法に基づき20日以内に届出
税金不動産取得税・固定資産税・都市計画税が発生
仲介手数料売買価格の3%+6万円+消費税が上限

古民家リノベーションの費用と注意点

古民家を購入した後、最も重要になるのがリノベーション(改修工事)です。物件価格が安くても、改修費用が想像以上にかかることは珍しくありません。

リノベーション費用の目安

古民家のフルリノベーション費用は1,000万円~2,500万円が一般的な目安です。部分的な改修であれば500万円程度から可能ですが、水回り(キッチン・浴室・トイレ)の全面改修だけでも300万円~500万円はかかります。特に築100年以上の古民家では、電気配線や給排水管の全面交換が必要になるケースがほとんどです。

リノベーション項目費用目安備考
水回り全面改修300万~500万円キッチン・浴室・トイレ
屋根の葺き替え200万~400万円茅葺きから瓦への変更含む
耐震補強工事150万~300万円現行基準への適合
断熱工事100万~250万円壁・床・天井の断熱材施工
電気配線の全面交換50万~100万円漏電対策含む
外壁・基礎の補修100万~300万円土壁の補修や基礎のやり直し
フルリノベーション合計1,000万~2,500万円規模・状態により大きく変動

古民家特有の注意点

古民家の多くは現行の建築基準法が制定される前に建てられた「既存不適格建築物」に該当します。これは違法建築ではありませんが、大規模な改修を行う場合は現行基準への適合が求められることがあります。特に耐震基準については、1981年以前の「旧耐震基準」で建てられた建物が大半のため、中古物件のリノベーション時には耐震診断と補強工事の検討が不可欠です。

また、古民家購入前にはホームインスペクション(住宅診断)の活用が強く推奨されます。シロアリ被害、雨漏り、基礎の劣化など、外見からはわからない問題を専門家が事前にチェックしてくれます。費用は5万~15万円程度で、将来の大きな出費を防ぐための重要な投資といえます。

地方移住の魅力と課題:外国人の視点から

地方暮らしの魅力

地方移住した外国人が口をそろえて挙げるのが、自然環境の豊かさ生活コストの低さです。都市部と比較して家賃や食費が大幅に安く、新鮮な地元産の食材が手に入りやすいのも大きなメリットです。また、地域のお祭りや伝統行事に参加することで、日本文化をより深く理解できる機会にも恵まれます。

多くの自治体では移住者向けの支援制度を設けており、古民家のリノベーション費用を一部補助する制度や、お試し移住体験プログラムなどが利用できます。こうした制度を上手に活用することで、移住のハードルを下げることができます。

地方暮らしの課題

一方で、地方移住には覚悟が必要な面もあります。最も大きな課題は交通の不便さです。公共交通機関が限られるため、車の所有がほぼ必須となります。また、近くにスーパーや病院がない地域も多く、日常の買い物にも計画性が求められます。

言語の壁も無視できません。地方では英語が通じる場面が都市部よりもさらに少なく、日常生活のあらゆる場面で日本語能力が必要となります。不動産会社の選び方においても、外国人対応に慣れた業者を見つけることが難しい場合があります。

さらに、近隣関係も都市部とは異なります。地方のコミュニティは結びつきが強く、回覧板の回し方や地域の清掃活動への参加など、日本の住宅文化と近隣付き合いを理解し順応することが、快適な地方生活を送る上で重要です。

古民家購入を成功させるためのアドバイス

実際に古民家を購入した外国人たちの経験から、成功のためのポイントをまとめます。

1. 事前のリサーチを徹底する 古民家購入は一般の不動産取引以上に事前調査が重要です。建物の構造、周辺環境、自治体の支援制度、過去の災害履歴など、あらゆる角度から情報を収集しましょう。空き家バンクだけでなく、実際に地域を訪れて地元の人々と交流することで、ネットでは得られない生の情報を手に入れることができます。

2. 専門家のサポートを活用する 古民家の購入やリノベーションには専門知識が必要です。建築士によるインスペクション、伝統構法に精通した工務店の選定、外国人対応が可能な司法書士の手配など、信頼できる専門家チームを構築することが成功の鍵です。

3. 資金計画は余裕を持って立てる 物件価格が安くても、リノベーション費用、各種税金、引っ越し費用など、トータルコストは予想以上になることがほとんどです。購入価格の3~5倍のリノベーション予算を見積もっておくことが安全です。

4. 地域コミュニティとの関係を大切にする 地方では近隣との関係が都市部以上に重要です。移住前にお試し移住プログラムを利用して地域の雰囲気を確認し、地元の人々との交流を通じて信頼関係を築いていくことが、長期的な定住成功の鍵となります。

5. 段階的にリノベーションを進める すべてを一度に改修するのではなく、まずは生活に必要な最低限の工事(水回り・電気・断熱)から始め、住みながら少しずつ改善していく方法も有効です。実際に暮らすことで本当に必要な改修箇所がわかり、無駄な出費を防ぐことができます。

まとめ:古民家購入は人生を変える体験になる

地方に移住して古民家を購入した外国人の多くが、「人生で最良の決断だった」と語っています。確かに言語の壁やリノベーションの苦労はありますが、日本の伝統的な暮らしを体験し、地域コミュニティの一員として受け入れられる喜びは、何ものにも代えがたい価値があります。

日本の空き家問題は今後も続くと予想され、外国人による古民家購入の流れはさらに加速するでしょう。適切な準備と専門家のサポートがあれば、外国人でも安心して古民家を購入し、理想の田舎暮らしを実現することができます。

古民家購入に興味がある方は、まず日本での不動産購入の基本を理解し、物件探しの方法を学ぶことから始めてみてはいかがでしょうか。あなたの「古民家ライフ」が、素晴らしい体験となることを願っています。

参考リンク:

ブイ レ クアン
ブイ レ クアン

ベトナム出身、来日16年以上。名古屋大学卒業後、日本企業・外資系企業で11年の実務経験。外国人の日本不動産購入情報を発信。

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