外国人が日本で初めて家を買うまでの体験談

外国人が日本で初めて家を購入した体験談を紹介。永住権の有無による住宅ローン審査の違い、物件探しから購入までの流れ、よくある失敗と対策、費用の内訳など、外国人の不動産購入に役立つ情報を詳しく解説します。
外国人が日本で初めて家を買うまでの体験談
「日本で自分の家を持ちたい」——そう思っている外国人の方は少なくありません。しかし、初めての不動産購入は不安がいっぱいです。言葉の壁、住宅ローンの審査、複雑な手続き……。本記事では、実際に日本で初めて家を購入した外国人の体験談をもとに、購入までのプロセスや注意点、成功の秘訣を詳しくご紹介します。これから日本で家を買いたいと考えている外国人の方はぜひ参考にしてください。
外国人でも日本で家は買えるのか?
結論から言うと、外国人でも日本で土地・住宅を購入することは可能です。日本には外国人の不動産購入を制限する法律はなく、国籍を理由にした制限も基本的にありません。PLAZA HOMESの解説によると、ビザの種類や永住権の有無に関わらず、資金があれば誰でも不動産を購入できます。
ただし、不動産を「買える」ことと「住宅ローンを組める」ことは別問題です。現金一括で購入する場合は問題ありませんが、住宅ローンを利用する場合は金融機関の審査を通過する必要があります。この審査が外国人にとって最大のハードルとなることが多いのです。
また、2025年11月からは不動産登記に「所有者の国籍」が記録される方向で調整が進んでおり、制度面でも変化が起きています。詳しくは日本の不動産法規制と外国人の権利をご覧ください。
体験談①:永住権ありで比較的スムーズに購入できたケース
Aさん(アメリカ出身・日本在住12年・永住権あり)
Aさんは日本人の配偶者と東京近郊で3LDKのマンションを購入しました。永住権を取得していたため、住宅ローンの審査は日本人とほぼ同じ条件で進みました。
購入までの流れ:
- 物件探し(約3ヶ月):SUUMOやHOME'Sなどのポータルサイトで検索。内覧は計10件以上
- 不動産会社選び:外国人対応の実績がある仲介業者を選択
- 住宅ローン事前審査(2週間):メガバンクに申し込み、1週間で仮承認
- 売買契約(1日):重要事項説明は日本語で実施。通訳を同席
- 本審査・融資実行(1ヶ月):問題なく通過
- 引き渡し・入居:契約から約2ヶ月で新居へ
Aさんは「永住権があると審査がスムーズ。ただし不動産契約と必要書類の準備は早めに始めるべき」とアドバイスしています。
体験談②:永住権なしで苦労したケース
Bさん(ベトナム出身・日本在住5年・就労ビザ)
Bさんは永住権を持っていなかったため、住宅ローンの審査で大きな壁にぶつかりました。SBI新生銀行のコラムでも解説されているように、永住権がない外国人はローン審査が厳しくなります。
Bさんが直面した課題:
- メガバンク3行に住宅ローンを申し込むも全て否決
- 永住権がないことが最大の理由と言われた
- 日本人の配偶者がいないため連帯保証人を立てられなかった
- 最終的に頭金を物件価格の40%まで用意して審査を通過
Bさんは「最初から資金計画と頭金の準備をしっかりしておけばよかった」と振り返ります。最終的には地方銀行の外国人向けローンプランを利用し、念願のマイホームを手に入れることができました。
住宅ローン審査のポイント
外国人が住宅ローンを申し込む際、金融機関は以下のポイントを重視します。詳しくは外国人向け住宅ローン完全ガイドもご参照ください。
| 審査項目 | 永住権あり | 永住権なし |
|---|---|---|
| 審査基準 | 日本人とほぼ同じ | より厳格な基準 |
| 頭金の目安 | 物件価格の10〜20% | 物件価格の20〜50% |
| 連帯保証人 | 不要の場合が多い | 日本人配偶者等が必要な場合あり |
| 勤続年数 | 2〜3年以上 | 3〜5年以上が望ましい |
| 対応金融機関 | ほぼ全ての銀行 | 一部の銀行のみ |
| 金利条件 | 通常の金利 | やや高い金利の場合あり |
| 必要書類 | 在留カード・パスポート追加 | 在留カード・パスポート・雇用証明等 |
全日本不動産協会の解説によると、永住権を持つ外国人であれば年収・返済負担率・勤続年数・雇用形態・他の借入金の有無などが主な審査対象となり、日本人と大きな差はありません。
物件探しから購入までの具体的なステップ
外国人が日本で家を買うまでの一般的な流れを紹介します。全体のプロセスは不動産購入手続きと流れで詳しく解説しています。
ステップ1:予算の決定と資金計画
まずは自分がいくらまでの物件を購入できるか、予算を明確にしましょう。物件価格に加え、税金・仲介手数料・諸費用として5〜10%の追加費用が必要です。例えば3,000万円の物件であれば、150〜300万円の諸費用が別途かかります。
ステップ2:物件探し
物件探しの方法と選び方を参考に、SUUMO、HOME'S、at homeなどのポータルサイトや、外国人対応の不動産会社を活用しましょう。言葉の壁がある場合は、バイリンガル対応の不動産会社・仲介業者を選ぶことが重要です。
ステップ3:内覧と物件選定
気になる物件が見つかったら内覧を申し込みます。Housing Japanのガイドによると、購入プロセスは通常60〜90日かかりますので、余裕を持ったスケジュールで進めましょう。
ステップ4:住宅ローン事前審査
物件を決めたら、住宅ローンの事前審査を受けます。複数の金融機関に同時に申し込むのがおすすめです。
ステップ5:売買契約と本審査
重要事項説明を受け、売買契約を締結します。この際、通訳や翻訳サービスの利用を強くおすすめします。
ステップ6:決済・引き渡し
融資が実行されたら、残金の支払いと物件の引き渡しが行われます。引っ越しと入居準備も事前に計画しておきましょう。
外国人の不動産購入でよくある失敗と対策
実際に日本で家を購入した外国人の体験から、よくある失敗とその対策をまとめました。ARUHIマガジンの住宅購入者ストーリーでも多くの実例が紹介されています。
失敗1:言語の壁を甘く見た
日本の不動産取引は基本的に日本語で行われます。契約書や重要事項説明書はすべて日本語です。95%以上の物件情報は日本語のみで提供されており、英語だけでは選択肢が大幅に限られます。
対策: バイリンガルの不動産エージェントを活用する。重要な書類は必ず母国語に翻訳してもらう。
失敗2:諸費用を計算に入れていなかった
物件価格だけで予算を組んでしまい、仲介手数料(物件価格の3%+6万円)、登記費用、不動産取得税、固定資産税などの諸費用で予算オーバーになるケースが多発しています。
対策: 物件価格の10%を諸費用として見込んでおく。不動産にかかる税金ガイドで事前に税金を確認する。
失敗3:住宅ローンの審査に落ちた
永住権がない外国人が複数の銀行に断られるケースは珍しくありません。
対策: 永住権の取得を検討する。頭金を多めに準備する(30〜50%)。永住権と住宅購入の関係を理解しておく。
失敗4:物件の管理・メンテナンスを考慮しなかった
購入後の管理費・修繕積立金・固定資産税などのランニングコストを見落とすケースがあります。
対策: 物件管理とメンテナンスについて事前に情報収集する。
購入にかかる費用の内訳
外国人が日本で不動産を購入する際にかかる主な費用を一覧にまとめました。
| 費用項目 | 目安金額 | 備考 |
|---|---|---|
| 物件価格 | — | 購入する物件の価格 |
| 仲介手数料 | 物件価格×3%+6万円(税別) | 不動産会社に支払う手数料 |
| 登記費用 | 20〜50万円 | 司法書士報酬含む |
| 不動産取得税 | 物件価格の1〜3% | 取得後3〜6ヶ月後に課税 |
| 印紙税 | 1〜3万円 | 売買契約書に貼付 |
| 住宅ローン関連費用 | 30〜80万円 | 事務手数料・保証料等 |
| 火災保険料 | 10〜30万円 | 10年一括払いの場合 |
| 固定資産税(年間) | 物件価格の0.5〜1.5% | 毎年1月1日時点の所有者に課税 |
海外在住者の注意点: 海外に居住する外国人が日本の不動産を取得した場合、取得から20日以内に財務大臣への事後報告義務があります(セゾンのくらし大研究参照)。
成功するためのアドバイス
最後に、日本で初めて家を購入する外国人に向けた実践的なアドバイスをまとめます。
1. 信頼できる不動産エージェントを見つける
外国人対応の経験が豊富な不動産エージェントは、言語サポートだけでなく、外国人特有の手続きやローン審査のアドバイスもしてくれます。不動産会社・仲介業者の選び方を参考に、自分に合ったエージェントを見つけましょう。
2. 永住権の取得を検討する
住宅ローンの選択肢を大幅に広げるため、可能であれば永住権と住宅購入を視野に入れることをおすすめします。
3. 日本の住宅文化を理解する
日本独特の住宅文化や近隣との付き合い方を事前に学んでおくことで、購入後の生活がスムーズになります。日本の住宅文化と近隣付き合いも参考にしてください。
4. 長期的な視点で判断する
将来の転売や賃貸の可能性も考慮し、立地や物件の資産価値にも注目しましょう。不動産市場トレンドと将来予測をチェックして、市場の動向を把握しておくことも重要です。
5. 専門家のサポートを活用する
不動産エージェントだけでなく、税理士や司法書士など専門家のサポートを受けることで、トラブルを未然に防ぐことができます。
まとめ
外国人が日本で家を買うことは決して不可能ではありません。永住権の有無によって住宅ローンの条件は大きく異なりますが、十分な準備と信頼できるパートナーがいれば、夢のマイホームは実現できます。
本記事で紹介した体験談やアドバイスを参考に、ぜひ日本での不動産購入に挑戦してみてください。まずは外国人が日本で不動産を購入する完全ガイドで全体像を把握し、一歩ずつ進めていきましょう。
関連記事

外国人が日本で不動産を購入する完全ガイド【2025年最新版】
外国人が日本で不動産を購入する際の法的制限、条件、2025年最新の法改正について徹底解説。住宅ローン事情、購入手続きの具体的な流れ、必要書類、諸費用の目安まで網羅した完全ガイドです。国籍届出義務化など最新情報も掲載。
続きを読む →
日本の不動産購入に必要な在留資格とは?
外国人が日本で不動産を購入する際に必要な在留資格・ビザの条件を徹底解説。永住権なしでも住宅ローンを組む方法、非居住者の購入手続き、2025年の法改正情報まで、在留資格別の不動産購入ガイドをお届けします。
続きを読む →
非居住者が日本の不動産を購入する方法
日本の不動産市場は、海外からの投資家や将来の移住を考える外国人にとって魅力的な選択肢です。実は、**日本では国籍や居住地に関係なく、誰でも不動産を購入できる**という大きなメリットがあります。しかし、非居住者が日本の不動産を購入するには、居住者とは異なる手続きや書類が必要になります。
続きを読む →
外国人の不動産購入で失敗しないための10のポイント
外国人が日本で不動産を購入する際に失敗しないための10の重要ポイントを徹底解説。所有権の登記、住宅ローン審査、外為法の報告義務、諸費用の目安、用途地域制限など、購入前に知っておくべき注意点を網羅的にまとめました。初めて日本で物件を購入する方必見のガイドです。
続きを読む →
日本と海外の不動産制度の違い
日本と海外の不動産制度を徹底比較。所有権、税制、規制、住宅ローン、購入プロセスの違いを主要国との比較表付きで解説。2024年の外国人投資家による日本不動産購入額は9400億円超。日本は世界的に見て外国人に最も開かれた不動産市場の一つです。
続きを読む →
不動産購入前に知っておくべき日本の法律
外国人が日本で不動産を購入する前に知っておくべき法律・規制を徹底解説。外為法の報告義務、重要土地等調査法、2024年・2025年の法改正、不動産取得税、住宅ローンの条件、重要事項説明まで、最新情報をわかりやすくまとめました。
続きを読む →